ドラマティック・シアター①~④
『彼らの敵』
作 :瀬戸山美咲
出演:ミュージカルコース選抜学生演出:田野邦彦(准教授)
ミュージカルコースの演劇公演「ドラマティック・シアター」、今年度は現代日本の劇作家2名の作品を上演する。『彼らの敵』は、1991年に実際に起きた「パキスタン早大生誘拐事件」の被害者で、後にカメラマンとなった服部貴康氏を、フリーライターでもあった劇作家・瀬戸山美咲が取材し戯曲化した作品。2013年にこまばアゴラ劇場にて初演。その後2015年に再演され、2016年読売演劇大賞優秀作品賞を受賞。同じ年、KAAT神奈川芸術劇場大スタジオでも上演され、高い評価を得た。1991年、パキスタンのインダス川で川下りをしていた日本人大学生3人が、強盗団に誘拐される事件が発生。44日間監禁された後、彼らは無事開放されるものの、日本に帰国した3人を執拗な非難や偏向報道が待ち受けていた。3人のうちの一人である坂本は、週刊誌のカメラマンに追われ、世間から激しいバッシングにさらされる苦悩の日々を送る。しかし、その彼が大学卒業後に選んだ道は、まさにその「週刊誌カメラマン」だった。
【瀬戸山美咲(劇作家・演出家)】
1977年生まれ。ミナモザ主宰。2022年より日本劇作家協会会長を務めている。2016年に『彼らの敵』で第23回読売演劇大賞優秀作品賞を受賞。また2018年から3年連続で読売演劇大賞優秀演出家賞した他、2023年には音楽劇『スラムドッグ$ミリオネア』(上演台本・作詞・演出)とアンドルー・ロイド・ウェバーが作曲したミュージカル『ザ・ビューティフル・ゲーム』(上演台本・演出)で第48回菊田一夫演劇賞も受賞している。そして2023年には帝国劇場で上演されたミュージカル『ムーラン・ルージュ』の日本語台本も担当するなど、その活躍は演劇にとどまらずミュージカルやラジオドラマ、映画等にも幅広く及んでいる。
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『月並みなはなし』
作 :黒澤世莉
出演:ミュージカルコース選抜学生
脚色・演出:山田宏平(講師)
ミュージカルコースの演劇公演「ドラマティック・シアター」、今年度は現代日本の劇作家2名の作品を上演する。山田企画では「旅する演出家」と名乗り、演出家・脚本家・アクティングコーチとして全国で活躍する黒澤世莉(くろさわせり)の代表作『月並みなはなし』を取り上げる。
あらすじ
あらすじ
今より少し未来、地球の温暖化が進み、ひとが月への移民をはじめたころの話。ある秋の昼下がり、郊外のとあるレストランでは、最終選考で落選した移民候補者たちの残念会が催されるはずだった。けれど、突然現れた管理官と呼ばれるひとの一言によって、状況は一変する。「欠員が出たので、一名の代表者を選んでください。制限時間は60分」信頼しあい、助け合ってきた仲間たちは、お互いを労りあい、傷つけあいながら話しあう。恋人たちは、月と地球の距離をおそれ、気持ちがすれ違っていく。
★ドラマティック・シアター①「彼らの敵」
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